スポンサーリンク

集中力とは何か│様々な研究結果から集中力を高める方法を解説!

自己啓発

重要な作業や締め切りが目前に迫っている作業に取り組もうとしたけれど、気がつけばいつの間にか動画を見ていた、メールチェックをしていたという経験はありませんか?僕は無意識にスマホで別に通知も来ていないのにスマホを開いてしまいます。

情報の溢れる現代では、集中力不足に悩んでいる人は多いです。ですが、実はこの悩み、太古の昔から人類共通のものであったといいます。要するに、これまで誰も有効な解決法を見つけられていなかったということです。しかし、人間の基本的システムである本能と理性の特性を理解すれば、誰でも「ヤバい集中力」を発揮することができます。その方法を「獣と調教師」という表現を使ってわかりやすく解説してくれるのが本書です。


こちらの著者は10万本もの科学論文を読破したというサイエンスライターです。著者が提唱する方法論は数々の研究結果や臨床テストによって裏づけられたものであり、高い効果が見込まれます。

だが、一つ注意してほしいのは、本書では「集中力」の正体を根本的に解き明かし、仕組みを暴き、有効な解決法を提示してくれてはいますが、それには反復作業が必須となります。つまり即効性がなく、続けることが重要となります。

集中力を高めるために、頑張っていきましょう!



集中力とは何か

「集中力」など存在しない

「いかに気を散らさずに目の前の作業に取り組むか」

以前から人類が悩み続けてきたこの問いについて考える前に、まず集中力の正体を知っておく必要があります。

たとえば、勉強する場面を例に考えてみましょう。テキストを開いたはいいけど、いつの間にか部屋の掃除をしていたり、スマホを開いて30分が経過していたなんてことはありませんか?作業に取り掛かるまでが最初の関門なのです。そこを突破するには、「自分は難しいことでもやり遂げられるのだ」という「自己効力感」と、やる気を引き出して気持ちを高めていく「モチベーション管理能力」が必要となる。

次に待ち受けているのは、勉強に意識を向け続けるという試練です。ここでは「注意の持続力」が求められます。

そして最大の関門が誘惑です。スマホの通知や買ったばかりのゲームなどといった外的誘惑だけではありません。テキストに「チンギス・ハン」という単語を見つければ、その単語から連想される記憶が自然と呼び起こされます。ここでは「セルフコントロール能力」が求められます。

多くの人は、これら一連のプロセスにおける複合的な能力を「集中力」と認識しています。ですが実際には、「集中力」という単一の能力は存在しません。

本書では、「集中力」の全体像をつかむために、人間の本能と理性を比喩的に「獣と調教師」と表し、集中力との関係性を見ていきます。



面倒嫌いでパワフルな「獣」

まず「獣」と集中力の関係を見ていきましょう。内なる獣には3つの特性があります。

まず、「難しいものを嫌う」です。これは、エネルギーの浪費をふせぐためです。食物が見つからずに飢えそうなとき、急に猛獣に襲われたとき、伝染病にかかったときなど、いざという場面でエネルギーを残していなければ、人類は死に絶えてしまいます。進化の過程で、エネルギーを保存するようになっていったのです。現代の高度化したタスクに集中できないのは、当然といえば当然のことでしょう。

次に「あらゆる刺激に反応する」です。獣は情報の並列処理が得意なので、日々のあらゆる刺激が獣の注意を引いてしまいます。人間の脳が受け取る情報量たるや、1秒間に1100万件を超えるという推計もあるほどで、なかでも五感に訴えかけるものには意識のスイッチが優先的にオンになるようにプログラムされています。

最後に、「パワーが強い」です。いったん獣に乗っ取られてしまえば、あやつり人形のごとくなすすべがありません。集中力は簡単に途絶えてしまいます。

ロジカルだけど何かと不利な「調教師」

一方「調教師」は、進化の過程で「獣」に対応する別の3つの特性を持ち得た。

まず、「論理性を武器に使う」です。激しく暴れる獣を食い止めるべく、合理的な思考で立ち向かいます。たとえば勉強に集中しているときに「冷蔵庫に美味しそうなケーキがある」という情報を受け取ったとしても、すぐに「食べよう!」とはなりません。勉強を中断した後のことや体型のことを論理的に考えて「食べたら太る→太りたくない→我慢しよう」と答えを導き出すことができます。

次に、「エネルギー消費量が多い」です。獣の働きは低コストでほとんど思考力に負担をかけません。一方、調教師の働きは、脳のシステムに多大な負荷を与え、多くのエネルギーを使います。複数の情報に鑑みて判断するのです。

最後に、「パワーが弱い」です。獣に立ち向かうためには、多大なエネルギーを使う必要があります。

集中力アップに近道なし

獣と調教師の特性からは、集中力に関して3つの教訓が導かれます。

第1の教訓は、「調教師は獣に勝てない」ことです。獣と調教師の戦力差は歴然なので、小手先のテクニックは意味をなしません。

第1の教訓から導き出されるのは、第2の教訓「集中が得意な人など存在しない」です。注意のコントロールが得意な人は存在しますが、獣と調教師のせめぎ合いは誰の脳内でも起こり得るものであり、それを避けることはできません。

第3の教訓は、「獣を導けば莫大なパワーが得られる」です。別の角度から考えれば、調教師の合理性を活かしつつ獣を味方につけることができれば、莫大なパワーを手に入れることができる。

つまりは、正しい獣とのつきあい方を身につけ、持ち前のパワーをうまく引き出してやることです。獣と戦うのではなく、その力を有効に使う方法を探しましょう。



獣に栄養を与える正しい食事法

カフェインで手軽に集中力アップ

「ヤバい集中力」の基礎となるのが食事です。毎日の食事を改善し、獣に正しく餌を与えましょう。

最も手軽に実践できるのは、カフェインを摂ることです。150〜200mgのカフェインを飲むと、約30分で疲労感がやわらぎ、注意力の持続時間が長くなることがわかっています。

ただし、カフェインは脳への作用が強く、効果は摂取の仕方ひとつで半減してしまいます。注意点は、一度に缶コーヒー2本(カフェイン400mg)以上は飲まないこと、カフェインの吸収を穏やかにするためにミルクかクリームを入れること、起床後90分以内は摂取しないようにすることを、少なくとも守っておきたいところです。

脳に良い食事法「MIND」

カフェインはあくまでブースターに使うとして、やはり集中力アップには正しい食事法が欠かせません。近年研究者の注目を集めているのは「地中海食」です。野菜やフルーツ、魚介類、オリーブオイルなどをたっぷり食べ、ファストフードやインスタント食品を徹底的に避ける食事法です。体調の改善はもちろん、脳機能の改善にも効果が認められています。

また本書では、脳にいい食事を続ける3つのルール「MIND」が紹介されています。それは、

(1)脳に良い食品を増やす
(2)脳に悪い食品を減らす
(3)カロリー制限をしない

脳に良い全粒穀物や葉物野菜、ナッツ類などを積極的に取り入れ、脳に悪いスナック類や揚げ物、ファストフードはできるだけ減らすようにします。臨床テストでは「MIND」実践後、約4〜8週間で脳機能の改善が見られたそうです。

脳を変える食事習慣を身につけるには、「食事日記」が効果的となります。獣は抽象的な指示や長期的ゴールを苦手とするため、記録の回数が多いほど進捗状況が明確になり、継続しやすくなります。



獣をコントロールする目標設定の奥義

「報酬の予感」で獣を制する

WHOの疾病分類に「ゲーム障害」が新設されました。これは、長時間にわたってゲームをプレイし続けた人々が突然死するという事故を受けてのことです。死因は、ほとんど体を動かさなかったせいで固まった血液が心臓から肺動脈に詰まったことだったり、下半身がうっ血したりしたことが原因です。

このような死に至るほどの「ヤバい集中力」はカジノにも共通しています。きらびやかなネオンで注意をひいて派手な音楽と照明で気分を高揚させ、窓と時計を取り払って現実から隔離する。無料のアルコールで調教師の働きを狂わせ、たまに大当たりを出して希望を煽る。すべては獣が暴走してのめり込むために設計されているのです。現代のゲームは、この中毒性を取り入れています。そのため、私たちもはまりやすいのです。

ゲームがここまで魅力的なものになったのは、クリエイターたちが「報酬をいかに提示するか?」を徹底的に研究したからです。カジノも同様で、本当に大事なのは報酬そのものではありません。「ニアミス演出」と「スピード感」です。「あともう少し」の積み重ねがカジノでの長時間滞在につながっていきます。「報酬の予感」を制する者は、獣を制するのです。

「報酬感覚プランニング」を活用する

集中力が続かない二大要因は、「不毛タスク」と「難易度エラー」です。何のためにやるのか、その仕事を通して何を得られるのかがわからなければ、必然的にモチベーションは低下します。またラスボス級の敵がいきなり現れたり、ひたすらスライムを相手にしたりするのも、難易度に問題があります。少しずつ難易度が上がるからこそ、ゲームはおもしろいのです。

本書でおすすめされるのは、順を追って考えていくことで「報酬の予感」が最適化されるようにデザインされたワークシート「報酬感覚プランニング」です。紙を用意し、上から順に「(1)ターゲット」「(2)重要度チェック」「(3)具象イメージング」「(4)リバースプランニング」「(5)デイリータスク設定」という枠を設けましょう。

(1)には重要だが集中できないタスクを、(2)にはそのタスクを達成すべき理由を書きます。次に目標を具体的なイメージに変換して(3)に書いてみましょう。獣は抽象的なゴールを理解できないので、現実感を持たせることが重要です。

(4)では、目標達成までのサブゴールと期日を設定する。普通に現在から未来に向かって計画を立てるのではなく、最終目標から逆算する形で決めましょう。「毎日のランニングで体力を増やす」という目標なら、「3カ月後までに累計100km走る」→「1カ月後までに25kmは走る」→「14日後までに累計10kmは走る」といった具合です。

(5)では、(4)で決めたサブゴールのなかから最も締め切りが近いものを選び、それを達成するために毎日やるべきタスクを考えましょう。「14日後までに累計10kmは走る」であれば、デイリータスクは「仕事終わりに1km走る」「いつものコースを2km走る」などが挙げられます。

このワークシートは1回書いたら終わりではなく、プロジェクトの進み具合によって定期的に修正しましょう。特に、集中力が出ない場合は、デイリータスクを見直してみるといいです。



獣をコントロール下に置く儀式

「マイ儀式」で集中モードをつくる

自分が取り決めたことを繰り返し儀式のように実行するスポーツ選手がいます。最終トーナメントで必ず赤いポロシャツを着るタイガー・ウッズなどがその例です。周りからすると、まったく意味のない非合理な儀式に見えるかもしれません。ところが、そうした類の儀式は実際に効果を発揮することがわかっています。たとえば、「食べる前に机の上を軽くノックする」や「チョコを口に運ぶ前に目を閉じて3秒数える」ことを指示すると、被験者のセルフコントロール力が高まり、より健康的な食事を選ぶ確率が高まったといいます。

マイ儀式の内容は、無意味なものでかまいません。ただし、「この動作をしたら大事な作業に取り組む」と決めたら、その手順を何度もくり返すことが重要です。



まとめ・アクション

「集中力」を漠然ととらえるのではなく、論理的に理解し、科学的あるいは心理的テクニックを使って対処していきましょう。そうすれば自ずと成果は出るはずです。未来の自分を思い描き、まずは2ヶ月間実践しようと思える、ワクワクさせてくれる一冊なので是非読んでみてください。

 

アクション

  • カフェインは、一度に缶コーヒー2本(カフェイン400mg)以上は飲まない。カフェインの吸収を穏やかにするためにミルクかクリームを入れる。起床後90分以内は摂取しない。午後の1~2時が最適。
  • 脳に良い全粒穀物や葉物野菜、ナッツ類などを積極的に取り入れ、脳に悪いスナック類や揚げ物、ファストフードはできるだけ減らすようにする。
  • 「この動作をしたら大事な作業に取り組む」と決めたら、その手順を何度もくり返す

コメント

タイトルとURLをコピーしました